ミドルエイジクライシスの話だと思っていたらそれ以上の想像を超えた映画だった。ネット批判はどこでもやっているけとこのタイプは初めてだったが2013年の映画だったか。自分は癒しについての物語と受け止めた。キャスリーン・ハーンとジュノー・テンプルが素晴らしい。
夫のパートの開放感、そして夫たちのバンドの演奏が重なりながら妻の見届ける場面、そしてポーカーテーブルの上はかなりの名シーン。「私は(本当は)何をしたいのか」。最後までみないと分からない部分あるから前半ルーズに見えるけど後半は素晴らしい。
ジュノー・テンプルって「ダークナイト・ライジング」にちょっと出ていた時も存在感あったけど、「午後三時の女」は見た目の小悪魔のような存在というより成熟して自立した女だった。いやーポーカーテーブルの前の妻たちの女子会で「あの映画」のタイトルが出てくるのとか示唆的だった。
善人らしい善人、完璧な人間が一人もいないのが特色だ。一人息子ですら恐らく障害をもっていて一人で歩くことができない。今はレイシズムも様々な所で描かれているが、ここではユダヤコミュニティの中のローカル差別も描かれているのが印象的だ。
「私は私の人生を生きる(作る)ことしかできない。」という物語。