湯っ子

午後3時の女たちの湯っ子のネタバレレビュー・内容・結末

午後3時の女たち(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

セックスレスに悩む30代専業主婦。そんな主人公が、とあるきっかけから、ストリッパーの女の子に住み込みの子守を頼むことになる。で、色々すったもんだがあったあげく、めでたく望み通りのセックスができましたとさ、っていうお話。

30代の夫婦、2人とも知的レベルは高い。夫が高給取りだし、子供はまだ小さい。だから、主人公である女性は専業主婦。それでいて、住み込みの家政婦を雇う余裕もある。ママ友やその家族も同じような家庭ばかり。

ママ友付き合いが面倒な時もあるし、すごく心強い時もあり、子供のことを忘れて、結構な下ネタまじりのガールズトークできる楽しみもある。そんなところは、日本の庶民である私も全部知ってるものだった。
注目すべきは酔った時のガールズトーク。
「2人目ができた」って告白を受けた時のあの感じとか、きっと、多少なりとも多くの女性に経験があると思われる、完全な同意ではないセックス(レイプと言えるか言えないかくらいの)についての話とか、なかなかにデリケートな部分をついてくるところは、今までの映画では観たことないかもしれない。

この映画では、主人公の問題は解決されてないと思う。彼女が一番に求めてるのはセックスじゃないから。
夫との喧嘩の中で思わず叫んだ「退屈でしょうがないのよ!」っていうこと、これだと思う。
彼女がこれを叫んだ時、あーこれなんだ、ってすごく納得した。
やりたい仕事もあったし、今までのように好きなように時間を使えなくなった、そんな鬱憤がたまっていたんだと思う。お金と暇を持て余していて、いいことあるわけないもんね。お金持ちも大変なんだな、と思った(なったことないし、これからもならないだろうから、わからないけど)。

スッキリする話でもないし、一番の問題は解決せずに終わるけど、かなりリアルに30代のママ世代の女性を描いていると思う。アマプラからのお勧めとタランティーノ絶賛、の謳い文句に誘われて観たけど、私はハマりました。でもキャッチコピーなんとかならんかね。
湯っ子

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