一年に一度、12時間だけ殺人が許される世界。
これだけで異質な映画と分かる。
この映画はなによりも設定が素晴らしいと思う。
恐怖を抱くほどのダークファンタジーさ。
パージの夜、国民は1年の間に心に溜まった「怒り、憎しみ、恨み」のすべてを解き放つ。
人間の心の闇を見て、思わず目を背けたくなる。
終始、不気味な雰囲気が漂っており、恐怖を覚える程の緊迫感が続く。
スリラー映画として非常に面白かった。
上映時間85分というテンポの良さもいいですね。
主人公家族の感情の機微や人間ドラマと、緊迫した展開・容赦のないバイオレンス描写のバランスが絶妙な作品でした。
このパージの世界観は、僕たちの生きる現実世界でも絶対に有り得ないとは言い切れないのではないでしょうか。
それが『パージ』シリーズが人気となった要因なのかもしれませんね。