コザカナカルシウム

パージのコザカナカルシウムのレビュー・感想・評価

パージ(2013年製作の映画)
3.0
所謂「家の中のモンスター型」物語だ。

12時間だけ殺人しても罪にならない「パージ」の日―パージの日に対抗すべく万全なホームセキュリティが設置しているセキュリティ会社社員の家が舞台だ。

平穏な一日を過ごす予定だったはずが、息子が招き入れたパージから逃げ回るホームレスを匿ったことで、ホームレスを殺そうとするパージ賛成者軍団に狙われる。

話の流れは…
世界観の説明&パージ開始までの日常→娘の恋人にパージで狙われる→息子がホームレスを家に匿う=ホームレスと家族のバトル→ホームレスと協力してパージ信奉者とのバトルだった。

娘の恋人が侵入して命を狙われるものの和解してホームレスとともにみんなでパージに対抗するハッピーエンドだったらよかったなぁ~とは思うが…

しかし、もっとも不可解なのは息子と親の接し方だ。ホームレスを招き入れた息子のせいで、家族全員命が狙われているのに息子は責任を感じていない。親も庇うばかりで、子どもに何がいけなかったのか説明していない。お姉さんが、「ごめんなさい!」と謝るシーンで、お前が謝れや!と息子の胸ぐらを掴みたくなった。親は子どもがしたことだからと庇うが、子どもといっても結構なメカを作る能力が高い子どもだ。甘やかすな!と渇を入れたくなる。

とは言え、一気に観てしまうくらい面白かった。

アクションホラーでありながら、持たざる者・障がい者・ホームレスなど弱者を切り捨てようと変化している社会を風刺して熱烈に批判していて共感した。