CAMPDALT

泣く男のCAMPDALTのネタバレレビュー・内容・結末

泣く男(2014年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

B級ガンアクション/ヒューマンドラマ。

細かいことを考えないで観ておけばいい娯楽作。
韓国映画の骨太を期待しても応えてはくれない。

…という前提で細かい感想を書いておく。

『ザ・ファブル』を筆頭にいくつかの日本の漫画が「暗殺者の強さ」の表現の水準を押し上げてしまった今、その点がもっとも物足りなかった。
冒頭のシーンから名前もない雑魚に撃たれて傷を負う、初対面の相手に仕事道具を開陳する、ターゲットと同じエレベーターに乗り合わせて目が合う、撃てば終わる場面で格闘を選ぶ、(何よりも)判断ミスで少女を殺す…
ゴンは「プロ」ならやらないで欲しいことばっかりやっていた。

ゴンとチャオズのブロマンスを描くには二人の背景の説明がまったく足りていなかったのも残念。
二人の間に通っているはずの感情に追い付くための材料がないんだから「秘すれば花」「語らずに想像させる」的なことではなく脚本構成の手落ち。

マフィア組織の三枚目キャラクターというのは日本でも韓国でもなんとなく記号が同じというのは面白かった。
ダブルのスーツでソフトなリーゼントの彼(役名も俳優名も分からない)は『仁義なき戦い』の神原を見てるようだった。

背景の美術は安すぎる。
「贖罪の意識に苛まれて酒に溺れた殺し屋」の部屋の床に「空になった複数の酒瓶とダンベル」はやばいって。

日韓問わずアジア人の俳優が話す英語はどうして同じイントネーションになるんだろう。
みんな「R」の発音が大袈裟になるんだよな。
ジョン・リーはfuck言い過ぎ。ああいうセリフになるのも分かるけど。
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