飛べない豚

フォックスキャッチャーの飛べない豚のレビュー・感想・評価

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)
3.7
レスリングの発展に熱心な大財閥の御曹司がなぜ金メダリストを殺したのか。

1984年ロス五輪で金メダルを獲得しながらも、苦しい生活を続けていたマーク・シュルツ。ある日アメリカ御三家の大財閥デュポン社の御曹司に呼び出され、“狐狩り”をしていた敷地に建てたレスリングジムに参加を促され、破格の厚待遇に飛びつくマーク。目標は1988年ソウル五輪で金メダルを取り、アメリカに希望を与えることだったのだが…。

親子や兄弟の確執、余りある地位や名誉にも勝る承認欲と独占欲、様々なエゴが灰色に交ざった人間ドラマに雪景色がよく似合う。

何てったってあの「40歳の童貞男」のコメディ俳優スティーブ・カレルだってことに気付かないくらいめちゃシリアス!口数少なく肩を硬直させて沸々と怒りを押し殺しているチャニング・テイタムも「マジックマイク」のエロマッチョダンサーではない。アカデミー賞主演男優賞、助演男優賞のダブルノミネートに納得。

中盤までめちゃくちゃ淡々としてツラいけど、終盤一気に眠気が吹っ飛んだ!実際よりもかなり脚色されてるみたいだけど、事件があったことは事実。はぁ~重い(×_×)