この映画で話題になっていたルーブル美術館での撮影だが、得てして邦画で外国を撮ると単なる観光映画になることがしばしばある。
この映画もそれで、賞味10分もあったのかどうか、あっという間に日本へとんぼ返りの無駄なもの。
そもそも鑑定士のくせに探偵みたいなことをやってのける莉子という人物がいまいちつかめない。
謎らしいことでも自分でどんどん解いていくから、見ているこちらはカタルシスがない。
カード選択のところなんてちょいと考えれば誰でも解けそうなのに、そういう肝心なところでは頭脳が働かないというおかしなもの。
これを日本の「ダ・ヴィンチ・コード」と比べるというのは、あちらに失礼というものだ。