深みあるおじさん達が暴れる映画って最高
デンゼルワシントンは食わず嫌いでしたが素晴らしい映画でした。
まず、主人公の性格の作り込みが良い。物静かで几帳面な性格を読んでいる本や、テーブルに置かれている物をキチッと並び替えるところで表現している。
いざ戦闘になった時とのギャップ、そして台詞回しでさらにキャラクターに深みを与えていく。
敵役も非常に良い。上品な鬼畜という言葉がぴったりで、こちらも動と静のギャップに魅了される。物静かに話してはいるが、暴れ出した後の暴力の表現が陰惨。
そんな魅力のある二人のやりとりにどこまでも引き込まれて興味が持続していく。
また、演出も非常に良い。主人公の有能さを時計を触る描写と時間表示で表現している。頭の中で考えた出来事を滑らかに実行していく主人公の行動に興味をそそられます。
また、女性の首を絞めて殺すシーンもよく作られていました。その様子を我々は部屋の窓の外から見せられて、無常感が伝わる構成になっていたと思います。このショックシーンを次に写真で見せて被せてくるあたりの演出がニクい。
ただ暴力を描くだけでなく、よく作り込まれた映画だったと感じました。