ひれんじゃく

オール・ユー・ニード・イズ・キルのひれんじゃくのレビュー・感想・評価

4.9
再鑑賞。
メチャクチャ面白い。やっぱりトムクルーズが段々「俺たちの知ってるトムクルーズ」になっていくのが最高なんだよなあ。作りがうまい。俳優のイメージを逆手に取って物語を作り上げていくのがうますぎる。
以下でちょっとネタバレ。なぜかまたTENETの内容にも触れている。























運命は自分の手で作り上げていくものだ、という言葉に始まりあのラスト。全部繋がってて気持ちがいいし個人的には何回も同じシーンを見せられるのは苦痛ではなかった。何回も何回もリタを失う経験をしたケイジに比べれば何のそのです。
何回トライしても先に進めなくて段々とケイジにもわたしたちにも絶望感が滲み出てくる。それにめげずにトライ&エラーをし続ける姿勢に勇気をもらった。

そしてマジTENETでもやられたけど「相手は自分を知らないが、自分は相手を既に知っている」という時間的に隔たりのある人間たちがあまりにも好きなのでこれまた見事にノックアウト。リタにとってケイジは初対面だけど、ケイジはもう既にリタと何回も行動を共にしていて、ミドルネームも家族の話もみんな知っている。リタは何もケイジのことを知らないままに別れてしまう。重たい!!!!感情が!!!!!そりゃ重たくもなりますけど!!!n回目の果てに何も知らないリタと出会い、かつてのn回目と同様に言葉をかけられ、思わず笑みがこぼれてしまったタイミングで流れるLove Againが激重でびっくりした。"I need to know now, know now. Do you love me again?"ですよ。なにげタイトルと何となく被ってる(needを使ってるところ)し何もかもピッタリすぎる。こういうところも含めて全部作りがうまい。ラストはラスボスを殺したせいでリセット+歴史改変(逃亡兵として全然に送られなかった時間軸)が起きたと捉えていいのかしら。なんにせよケイジは既にリタを知っていて、リタはケイジのことを何も知らない事実は不動。既に築かれていた関係性をもう一度1から作っていこうじゃないか。ありがとうオールユーニードイズキル。ありがとうTENET。

リタを見つめる眼差しが段々変わってくると同時に、これからどうなるかを知っていても仲間を救うことをやめた非情さを併せ持っていくことを成長と呼んでいいのかわからんがケイジがどんどん変わっていくのがメチャクチャよかった…最適化ってやつですかね。何回でも言っちゃうけどマジでトムクルーズを起用したのうますぎるて。
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