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海女の化物屋敷のotomisanのレビュー・感想・評価

海女の化物屋敷(1959年製作の映画)
3.5
 菅原文太26歳、子どもの海パンが穿けてしまうという。新宿の勝俣五郎となる10年前、風貌も声音も老けたような、起用してもどこが面白いのか分からないような雰囲気であるのに、その不器用そうな昼行燈のB級感にそそられる。これが子どもから海パンを煎餅で買収して白浜の海へ、こんなどうでもよさそうなくすぐりが唯一コメディ要素、めぼしいところかと思える。
 というくらいなもので、夏だし海だし怪談だし、謎の教授とやらに悪徳網元と唖の男まで出てくれば、秘密の財宝が眠る海底墓地の大乱闘で亡霊の復讐がバシッと決まれば、文太も用なし。足りない所は海女さん総動員である。海女さんの増量感が強めなくらいだから、物語はあきらめよう。
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