「真実と向き合えば 立ち直れる」
Cに近いB級映画。
サドンリーという小さな町に、突然大統領がやって来ることになる(原題は町の名前と ‶突然” の二重の意味を持っている)。で、その町を舞台にした大統領暗殺計画が密かに進行し始め、町の酒浸りな保安官(レイ・リオッタ)と、彼が日頃から気にかけている、とある家族が巻き込まれていく……というようなお話。
ここからネタバレ含みます。
これはとにかくびっくりした。何しろこちらの予想を悉く覆していくストーリー展開。
序盤でピッジというイタズラ少年が車に投げつけていた爆竹のような物、彼はそれを森の中のとある場所に隠していたので、このアイテムは後々重要な伏線になるなと思っていたら、忘れ去られたかのようにそのあと一切出てこない。
若い保安官や本物のシークレットサービス、電気屋さんなど、行動が死亡フラグ立ちまくりなのに死なない。
酒浸り保安官と仲が良くない床屋の主人も、実は何か重要な役割があるのかと思いきや何もない。
暗殺者たちはイラク戦争を批判し、大統領が国を悪くするという理由で大統領を殺そうとしているらしく、暗にブッシュ政権を批判しているのかと思いきや、満を持して登場した大統領はオバマ似。
そして一番度肝を抜かれたのがクライマックス。
暗殺者たちは三人。うち一人は仲間割れで仲間に殺される。一人は電気屋さんに感電死させられる。そして最後の一人はイタズラ少年に射殺される。
つまり……
レイ・リオッタ何もしてねぇ!!
というわけで、これほどまでに鑑賞者の裏を(悪い意味で)かいてくる映画は初めてだった。ある意味凄い作品かもしれない。
で、観終わってからふとジャケットの違和感に気づいた。
レイ・リオッタは劇中一回もスーツ姿にならない。
ドミニク・パーセルもこんな服装じゃない。
ヘリコプターも出ない。
ビル火災もない。
炎上する車も出てこない。
何とすべてが嘘だらけだった!
で、‶全米注目度No1!” って何なのか。