イギーポッポ

イーダのイギーポッポのレビュー・感想・評価

イーダ(2013年製作の映画)
3.3
全カット、いちいち構図が決まっててどこを切り取ってもポスターに使えそうな。ジム・ジャームッシュにアキ・カウリスマキを足して二で割ったような映画…?と思いながら観てたら、どんどん叔母がエキセントリックな面を出してきて、なんぞこれ?でも若くして欲望を押さえ付けた生活の少女と、かなりの熟女なるも欲望に忠実な叔母。この凸凹コンビが真実を求めるロードムービーは映画的に楽しい。そしてとてもとても重い展開へ…。
第二次大戦の罪と罰から隔絶された場所で生きてきた人間が、それらに初めて向かい合うとき、幸か不幸か本当の自分を見出だす。その上での選択に後悔はないだろう。
人物寄りが多いけど、とても雄弁な沈黙と相まって作品の品を保っているかのよう。