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ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火のHKのレビュー・感想・評価

3.8
トラ年ですから・・・その②
今度のトラは第二次大戦のドイツ軍のタイガー(ティーガー)戦車です。
でも本作はドイツ映画ではなくてロシア映画。
ここで、ホワイトだから白虎、え?まさかまた妖怪? と思った人は鋭いかも・・・

第二次大戦末期のロシア戦線、霧の中からいきなり現れたたった一両の白いタイガー戦車がソ連の戦車部隊を撃破して忽然と姿を消すという噂が流れ・・・
いわゆる伝説の幽霊船ではなくて幽霊戦車の話と言えましょうか。

ソ連軍上層部はその圧倒的な強さ故に量産タイガーではなくヒトラー特注の秘密兵器だろうとドイツ軍捕虜を問い詰めますが、どの捕虜もそんな戦車は存在しないと言うばかり。
そして、ホワイトタイガーにやられて九死に一生を得た戦車兵は、記憶を失う代わりに戦車の声が聞こえるという不思議な能力を身につけホワイトタイガーを追います。

こう聞くと、え? オカルト戦争映画? そんなのキワモノ、ゲテモノと即座に切り捨てる人もいるでしょうが、しっかりと作りこまれたリアリティあるドラマと時代考証、不思議な余韻は簡単に切るには惜しい作品です。
私はけっこう好きで数年ぶりに2回目の鑑賞。
今回知りましたが10年前のアカデミー外国語映画賞のロシア代表作品でした。

タミヤの1/35ミリタリーミニチュアシリーズ世代のオヤジとしては各種T-34をはじめ独ソ両軍の各種車両や重火器がCGではなく実機で多数登場するのも魅力です。
で、主役のホワイトタイガーはというと改造車両なので実際のタイガーⅠのフォルムと比べ頭デッカチで少々不格好ですが、まあ最強仕様の秘密兵器ということで。

そう言えば、このホワイトタイガーはソ連軍から“白い悪魔”と呼ばれて恐れられますが、かのタイガーマスクが “黄色い悪魔” と呼ばれていたのを思い出しました。まさかのトラ繋がりですね。
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