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チョコレートドーナツのにのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
3.5
見よう見ようと思ってやっと見た。
テーマがテーマなだけに
わたしのような感受性が振り切ってしまっている人間は
エネルギーがある時にしか見てはいけないだろうと
思っていたので、仕事を辞めた今、
自分に余裕が出来たのでやっと。

まずは身終わってすぐ調べたのは原題
「ANY DAY NOW」だそうだ。
「チョコレートドーナツ」が悪い訳ではないけど
日本で見てもらうためにはやっぱりこれくらいキャッチーにしなければならないものなんだろうか……。

内容は、途中から嫌な予感はしてたが
いやはや物凄いバッドエンド。
完全に心を打ち砕かれるバッドエンド。
「多様性」について嫌でも考えさせられる作品であることは確か。

人を判断する際に、
性別、思考、肩書き、を見るか
それら全てを差し置いて中身を見ることができているか。
自分に問いかけると、果たしてどうなのか。
考える機会や時間や経験は全然足りないけど
考え、寄り添い、時に自分の間違いを正す勇気くらいは持ち合わせていたいなと強く思った。

でもこれ、まるまる実話なわけじゃないらしいじゃんか。
(あるゲイの男性が障害を持つ少年を養子に貰った、までは実話らしい。)
だったら実話で売り出さずに、
しっかりとした物語として勝負して欲しいと感じた。
それでも十分凄い映画だったので。

絶望に対しての救いは圧倒的に少なかったけど
それでも見てよかったと思える映画だった。
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