でぃーら

チョコレートドーナツのでぃーらのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
4.0
同性愛に対して理不尽な社会と闘うゲイカップルの映画。

読み聞かせをせがむマルコの「ハッピーエンドで」の一言が、観終えた後だとなお切ない。胸に残る、とても良い映画だと思う。

一方で、ルディに対するモヤモヤがどうにも消えず、中盤以降は主役2人から心が離れてしまった。

映画が描く70年代末、同性愛者にとって困難な社会に抵抗し、自分らしく生きようとすること自体は素晴らしいこと。だが、それが子供との関係を危機に晒すのであれば、自分を貫くのか、子供のために自分を殺すのかを選ぶ必要がある。

間違った社会だとしても、その中で生きていくしかない。2人が、社会の求める「普通の人間」として振る舞っていれば、違う未来もあったかもしれない。

…などと、色々と思索を巡らせてしまうのは良い映画の証拠。

【評価基準】
5.0 これ以上ない。
4.5 名作。鑑賞後しばらく映画に浸れる。
4.0 良作~秀作。いい映画を観た!
----------------------他人にオススメするライン
3.5 佳作。面白かった。
3.0 それなり。ギリ満足。
2.5 別の映画を観た方が良いかも。
2.0以下 苦痛。上映時間=懲役刑。