どらこ

チョコレートドーナツのどらこのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
3.5
まさかのバッドエンドで唖然。
ここまで感情に訴えてくる映画も珍しい作品で、鑑賞後は一言では言いあわらせない謎の感情が湧いてくる。

後々知って驚いたこと
・ルディを演じたアランカミングは現実世界でもガチホモ。
・実話ベース

マルコが実際に存在し、そして精一杯生きていたのかと思うと、胸が苦しくなる。
最後の彼が街をぼーっと歩くシーンは、何度も見てしまった。

検察官側も「もう許してやれよ」ってレベルで執拗な追い打ちをしてくる。
ホモには容赦しない鬼の元上司。
「信頼していた部下に裏切られた」「ゲイはこの世で最も醜い異常性癖」といった、完全に私怨で行動しているのも胸糞ポイント。


個人的にゲイ作品にはかなり抵抗があり、それを写実的に描かれてしまうと自然に嫌悪感を抱いてしまう。
内容的には構成や表現、演技などトップクラスで、間違いなく名作だと思うんだけど、
ゲイの濃厚な描写、それにおける社会的弾圧、そしてあまりにも不遇で見てていたたまれないマルコの日常など、辛い要素が多すぎて見てて息苦しい。
少なくとも続きが見たいとは思えない、そんな悲しい映画でした。
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