エミさん

ブラックシープのエミさんのネタバレレビュー・内容・結末

ブラックシープ(2006年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

未体験ゾーン2020上映にて。
ジョナサン・キング監督・脚本担当。
劇場で観るなんて我ながらアホじゃw…、と思っていたら、当日は173席完売で更にビックリ驚きでした。逆の意味で怖い色モノ見たさな好奇心旺盛な人は他にも沢山居てくれて、ちょっとくすぐったいような気持ちにさせられましたねー。

よく見ると製作会社に、アイコンプロダクションの名が!
メル・ギブソン様が立ち上げた会社じゃないですか。
こんな作品も出していたんだ〜と苦笑いしてしまいました。

2006年ニュージーランド製作の羊パンデミックホラー?って言っていいのかな!?(笑)。だってどんなに高度なSFXを駆使してても、ただただ羊が可愛くて、ホラーな感じは全くしませんでしたからね…。
大量の羊たちが丘の上から、人間を目がけて向かってくる様は、どれだけ大群であろうと可愛いだけで、思わず笑わずにはいられない映像です。別シーンで、穏やかな羊の大群に囲まれて動けず立ち往生している車の様子なんてのもあって、困るというより羨ましいだけで笑いしか起こりませんでした。

羊恐怖症の弟ヘンリーと、父から受け継いだ農場で何やら怪しげな遺伝子研究を推進している兄のアンガス。そこへやってきた環境活動家のグラント。アンガスの秘密を暴き出そうと廃棄物の入ったビンを盗み出すのだが、逃げて転んだ際に割ってしまい、中に入っていた凶暴化したチビ羊に耳を咬まれてしまう。そこから感染はじわじわと広がって何やかんやになっちゃうという話なのですが…。

羊ってホントは草食じゃないですか?でも遺伝子操作されたり、感染したりで、人間とかをモサモサ食べちゃったりしてるんです。そしてその横では別の羊がまだモシャモシャ草をはんでいたりするので、ホントは切羽詰まっているはずなのに、何だかなぁ〜と苦笑いしてしまうんですよねぇ。戸板をブチ破って開いた穴から羊が顔を出してガウガウ威嚇してるんですけど、どうしてか可愛くて仕方がない…。
ニュージーランドという景色と、4000万頭という触れ込みの羊の大群SFXを『ロードオブザリング』製作でお馴染みのWETAワークショップが手掛けていることもあって、スプラッターやクリーチャーがLOTRを連想させるのも、一種のご愛嬌かもしれませんね。
B級好奇心を持つシネフィルさんなら、この最終兵器を楽しめそうです。

…あ、で、ネタバレ。
環境問題も意識してか、この映画の解決策はメタンガスです。