ジャイロ

見えざる敵のジャイロのレビュー・感想・評価

見えざる敵(1912年製作の映画)
3.6
あえてだ。

あえてキスはしない。


リリアン・ギッシュとドロシー・ギッシュ。これはギッシュ姉妹のデビュー作。トウモロコシ畑に吹く風が二人の髪をなびかせていました。ああ、見えざる風が見える…

グリフィス監督は、当時この二人を見分けることができなくて、色違いのリボンをつけて撮影したと言います。でも観てるこっちとしては、白黒だからよくわからない。どっちがどっちなんて、一目で分かると思うんだけどなぁ…

やがて疑惑は確信へと変わり

そして恐怖へと変わっていく

見えざる敵が見えざるままに、ついにその本性を現す。

なるほどね。見えざる敵とはよく言ったものだ。敵の方が見えざるもののような気もしなくもないけど、そこはそれ、恐ろしい敵の出現にギョッとしていきましょう。

恐怖に戸惑うギッシュ姉妹。やがて急展開を迎える物語。終盤のハラハラドキドキがドタバタしていて、なかなかにスリリングでしたね。

やがて恐怖は限界に達します。

ドロシー・ギッシュの強さと弱さ

リリアン・ギッシュの勇気と気丈さ

どこか憂いを帯びたリリアン・ギッシュの目が印象的でした。13分と短いながらもキッチリちゃんと映画してました。