近本光司

カリギュラの近本光司のレビュー・感想・評価

カリギュラ(1980年製作の映画)
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「THE ULTIMATE CUT」と名づけられた173分版を鑑賞。アメリカの大富豪が巨額を投じ、第三代ローマ帝国皇帝の生涯を題材に、イタリアのポルノ映画の巨匠に壮大なハードコア・ポルノを撮らせた。現場の予算は当初の二倍以上に膨れ上がり、名だたる出演者たちはポルノだと事前に知らされなかったとして製作陣を非難し、共同脚本家はクレジットを拒否し、あげく「『ベン・ハー』50本はゆうにつくれそうな」大量のフッテージ編集のかたわらで監督まで製作を下りることとなった。数々の訴訟が準備されたが、1980年に映画は公開されアメリカやイタリアをはじめ大ヒット。そんないわく付きの作品の再編集版が2023年のカンヌに出品されたわけです。どうです、すでに観たくなっているでしょう。この映画のおかげで、鑑賞後ローマ帝国のことをいろいろと勉強することになった。ありがたいな〜