こころとからだ

フルートベール駅でのこころとからだのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
3.4
実話を基にした作品。最初に結末を予告したうえで、そこに至るまでの1日の流れを描く。オスカーの人柄と人生を知るほど、残念な気持ちになる。

撃った警官の根底にあったのは恐怖なのかプライドだったのかよく分からないままだが、人を殺して1年たたないで出所してしまうのは何ともアメリカらしい。

残された家族や友人の気持ちを考えるとやりきれない。こうして、作品としてあることで、事件を風化させず、一人ひとりが2度とこんなことを起こさないようにしようと考えるきっかけになるのはいいことだ。

祈りは届かないという、それがさらに切なさを増す。すべてが神の思し召しなのか、運命の歯車が狂ってたまたますべてが最悪なタイミングでハマってしまったのか。

どちらにせよ、人の恐怖心や差別意識がやはり根底にあり、起こってしまった悲しい事件であることに違いない。