碧

フルートベール駅での碧のネタバレレビュー・内容・結末

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

観てないけど『クリード』の人に似てるなと思ってたら本人だった。

とんでもない実話。
理不尽極まりない。

うっすら記憶にはあったけど、詳しくこの事件を知らなかった事を恥じる思いに。

母親は自分を責めてたけど、もしあの時ケイティに名前を呼ばれなかったら、とも思えた私。
とはいえ、あのやり取りが事実なのか演出なのかはわからないけど。

思い、望んだ人生。
これからの長い人生の階段のたった一段をやっとの思いで昇った途端、不条理という奈落の底に蹴落とされたオスカー。
そして愛する家族。
肝の座りきったオスカーの母親の強さが空しく残る。

ブラックアウトからのリアル映像含むエンドロールは、見るに耐え難い。

日本人には一生解り得ない問題が根底にどっしりあるけど、偏見は残念ながら万国共通。

閉店してもトイレを貸す店主。
妊婦を労ることの出来る若者。
人種や国籍など全く関係の無い優しさと労いで、この世が埋め尽くされることを願ってやまないし、偏見を偏見だと物申せる自分でいたい。

視聴後、凄いものを観てしまったという気持ちと共に、しばらく無力感に潰されそうだった。
碧