horaAya

プリズナーズのhoraAyaのレビュー・感想・評価

プリズナーズ(2013年製作の映画)
3.7
鹿殺しの時点でギリシャ神話?キリスト教?って感じで見てたら合わせ技というのが笑った。しかも鹿と蛇でその辺りを補強しつつ、キリスト教サイド的に鹿殺し→蛇による侵食という逆説的帰結を信仰の面で描き、更にその対抗馬である犯人さんには蛇である悪魔を当然持ってくるわけだけど、1643からレンブラント『アブラハムとイサク』を想起させ、それを根底に置いて「イサク捧げたのに神おらんやん!」→悪魔オチ→キリスト教への反抗っていう結構なゴリゴリ宗教映画。そんでギリシャサイドにモーセやらせたりとか、組み合わせ方好き!というかこの監督さんって構図にめちゃくちゃ気を遣ってるけど、どれもさり気無くカッコ良く決めていて良い風に言えばノイズにならずに自然と溶け込ませて見てる時は心地良いけど、悪く言うと終わってみればそれほどどれも印象に残らないような気がするかな。その中で、キーワードについては直前であざといくらいに反復することで観客の記憶を呼び起こさせるのは正直ダサくて、不明瞭なカットを一度サラッと挟み込んだ後に全容を少しずつ追随させていくような演出面・構図のさり気ないうまさとの比較で相対的にダサさが激増してる気がする!というか最後のとこ何であそこまでやって打たないの?そこはそうガッツリ打っとこうよ。あと蛇の残骸だらけってところで顛末はわかるから笛はいらなかったんじゃない?しかも直前でしっかり笛を思い出させてたから来るだろうな〜とは思ったけれど…。引き算してそうに見せかけてゴリゴリな足し算だらけなところはこの監督のらしさ…なのかな。まだそんなに見てないから判断できないけどね。というかそんなことやってるからこんなに長くなるんじゃない?😂
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