とても重くて辛い、そして終始理解しがたい行動をする容疑者たちに「ただ普通の幸せな家庭を絶望に叩き落としてなにが楽しいんだよ」という負の感情をまといつつ観ていました。
法の中で捜査するロキ刑事と娘のことを想うがあまり人の道さえ踏み外そうとしているケラーのふたりが対象的に描かれていて、タイトルの『プリズナーズ』っていうのは誘拐されて囚われた娘のことともとれるかと思いますが観終わった後なにかに囚われているのはケラーのことなのだとわかりました。
他人事として考えればもっと冷静になろうって言いたくなるけどはたして自分が同じ目に逢ったとして同じことが言えるのだろうか？そして娘を助けるためにあそこまでの行動ができるのか？まともに正気を保っていられるのか？…もしケラーと同じ状況に置かれたとき自分は？と考えるための映画のようにも思えます。
今の私は観ている間ずっと「なんでもいいから無事であってくれ～」と願いながら観ていましたが自分の周りの環境が変わってから観たときはまた違った視点や感想で観ることができるかもしれません。
