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ワン チャンスのqpのレビュー・感想・評価

ワン チャンス(2013年製作の映画)
4.0
 ポールポッツが将来の嫁になるジュルズと初めて会ってから、オーディション番組で優勝するまでを映画にした作品です。

 私はポールポッツのことは全く知らずに観ました。ジュルズとの最初の出会いで母親に会うなんて恐ろしいです。そして、メールのやり取り内容やその重みが分からないので、なぜ初めて出会ってからここまで両思いなのか分かりません。

 ポールが人前で初めて歌うシーンがあります。ふざけて笑っている聴衆を黙らせ、感動させるのが見事です。いじめられっ子が自信を持つ瞬間であり、それを押したジュルズと軽いノリだが意外とポールのことを思ってくれている上司のブラドンの存在が大きいです。

 イタリアに行ってからは初恋の相手に懐中電灯をプレゼントしたなど素直に言うところがいいですね。アレッサンドラと上手くいくなど順風満帆に見え、何かあるのかと期待してしまいます。ただ、本番では不必要な発言や気の弱さが残念で、バヴァロッティの発言もよくわかります。でも、アレッサンドラはどういう思いでポールを見ていて、そしてその後どうなったのか気になります。

 ポールは気持ちの落ち込みがあり、ジュルズに連絡できません。電話やメールしてるけど、やっぱり1回会ってるだけだと無理だろうなと思っていると、ポールが少ない情報を頼りにジュルズを訪れるシーンに感嘆しました。同時に、男って勝手だなって思ってしまいます。

 そこから歌う機会があっては病気や事故が続いて、それを不意にしてしまいます。中盤からは題材が歌やオペラである必要があるのか疑問に思い出します。でも、実話だから仕方ないのですが、ドラマチックなものがありません。
 
 序盤は恋に夢に面白かったですが、だんだん失速しました。最後はオーディション克服したんだねくらいにしか観れませんでした。もちろん、母親は親バカの可能性はありますが、ジュルズがそこまで入れ込める理由が伝わらなかったです。ジュルズと会う前のメールのやり取りなどが分かれば良かったです。
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