ゆうゆ

ダブリンの時計職人のゆうゆのネタバレレビュー・内容・結末

ダブリンの時計職人(2011年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます


暗い森を抜けて見つめる星の瞬き、荒れた波はいつか凪ぎ このシビアな社会の水面に飛び込む勇気を この世界がまた輝く瞬間を見せてくれたのはきみだった。孤独を分かち合い寒さを共有したかけがえのない時間はぼくの心の螺をゆっくりと巻き ふたたび時が刻まれだす。
ふたりの間に流れるひだまりのように笑いあった時間が永遠につづいてほしいって願ったみんなの祈りは届かない。夜の闇を彩るあの花火の悲しいきらめきに静かに燃え散った君の魂を想う









年齢も見た目も生きてきた道のりも何もかも違うおじさんと青年の心の交流。
家も未来も失い不条理な底辺にいても自分を見失わずプライドと品を保つ主人公と対極にいた 見るからに不健康そうなカイルがとてもいい、時折カンバッチくんに見えたりして。無邪気で聡明で人懐こい寂しんぼ。彼のガラスのような脆さ弱さ儚さ、後戻りできず零す涙が悔しくて悲しい。ジュールスの作ったあのメロディがまるで彼への鎮魂歌のようで切なさが増す
ゆうゆ

ゆうゆ