マルケス

ファーナス/訣別の朝のマルケスのレビュー・感想・評価

ファーナス/訣別の朝(2013年製作の映画)
4.0
この脚本は役者に左右される。余白の多さを役者の力でどう埋めるか。クリスチャン・ベイルだから埋まったようなものだと思う。

男たちの働き口だった製鉄所はやがて閉鎖。錆びた高炉のように死にゆく町。ここも繁栄から取り残された町だ。
ラッセルは喪失の闇の中で必死に出口を探しているように見える。それが怒りに突き動かされた出口だったとしても。
『クレイジー・ハート』『荒野の誓い』はまだ明るい兆しがみえたのに。『ファーナス』のスコット・クーパー監督はバキバキに硬派で容赦がない。

無性に好きなシーンがあった。
山中を走る2台の車。ラッセルとロドニーの行動が同時進行し、「Let's Go Get Us a Buck」が映像に絡む。心臓バクバクする構図・編集がカッコイイっす。
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