老人XY

プールサイド・デイズの老人XYのレビュー・感想・評価

プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)
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物語のいっちばん始め。主人公の少年に義理の父親(になろうとしてる母親の恋人)がこんなことを聞く。

「おまえ、自分のこと10点満点中何点だと思う?」

いきなり聞かれた為に若干ドモるも、少年は「んー…6点かな」

そして母親の彼氏にこう言われる。
「おまえは3点だよ」

そのやりとりを観ていて僕は思った。
「二人とも点数高くね??」

自分が誰かに聞かれたとしたら「少なく見積もっても5000点はかたいかな」くらいは言えるけど、心中は「良くて2点悪くて0.2点」
学生時代、プライド高いくせにイジられキャラに甘んじてしまい、他人に対して下から下から接する姿勢がそのまま自己評価に繋がってしまった歪んでる奴は、俺以外にもいると思う。

根暗な若者が他人と出会っていく中でだんだん明るく自信に満ちていく様は観ていてとても良い気持ちになれた。だが暗かった頃の自分を忘れないで欲しい。僕の住む街では今日、朝から駅に入場制限が掛かるレベルで雪が降り積もった。仕事に遅れるし靴下びちゃびちゃだしでいつも以上に憂鬱な気分だったけど、ぼんやり下を向きながら歩いていたら、えっそんなとこに!って場所で小さな雪だるまを見つけた。そんな発見もあるから。
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