Azuという名のブシェミ夫人

プールサイド・デイズのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)
4.5
気がつけば半年もレビューお休みしてた。
みなさま元気にお過ごしでしょうか。
その間にいいねやフォローくださった方ありがとうございます♡
後でレビュー閲覧行脚に伺いたいと思いますので。

母親の恋人の別荘で過ごすことになった根暗な14歳ダンカンのひと夏の物語。
去年の夏観るタイミングを逃してしまって、どうせなら夏に観たいからと待ちに待ってやっと今夏!
私の好みドツボな最高のサマームービーだった!好きだ!!待った甲斐があった! !
何より大好きなサム・ロックウェルが更に更に好きになって、完全に惚れなおしました♡
サムが演じるオーウェンは超いい加減なことばっかり言って人を煙に巻いてばかりいるけれど、一人一人の本質をしっかり見据えていて、ここぞという時を外さないでグッと心を掴む男。
あれぞ最高に“イイ男”だ。ほんとに。
オーウェンのような大人に出会えたことはダンカンにとって本当に幸運なことだったし、彼に出会う為には最低な母親の恋人との関係もある意味無駄では無かったと言える。
というかWATER WIZZの仲間みんな最高。
ダンカンが女の子と喋ってるのを後ろから見てて、場内アナウンスのマイクで呼び出すシーンが好きです。

10代の頃ならダンカンの母親にイラついて終わったかもしれないけれど、大人となった今となっては彼女の気持ちも良く分かる。
本当は分かっていても気がついていないフリをすることで、傷つくことや面倒なことから逃げようとしてしまう。
自尊心やら世間体やらが気に掛かって、曖昧に問題をぼやかしてしまいがちよね。そうそう争ってもいられないし。
だけれど、自分を大切にするためにも闘わなきゃいけない時だってある。
そこに子供が絡んでいるなら、その子の為にも尚更である。
ラストの彼女を見たら、もう大丈夫って思う。

あそこまで根暗では無いけれど、私もダンカン寄りの人間だから分かるぞ。
アナソフィア・ロブちゃん(キュート!!!)が演じてたお隣の女の子スザンナの気持ちもめっちゃ分かる。
女の子特有の『みんなでやるんだから』みたいなのがとても嫌。
ある程度空気は読むけど、やりたかったらやるし、今はその気分じゃ無かったらやらない、それでいいじゃないか。
いまはLINEやらSNSでの繋がりで多様過ぎて生き辛そうだよね。。

ダンカンが笑顔を見せる度に『良かったねー』ってこっちも笑ってしまうんだけれど、それと同時になんかやたら泣けてしまって。
何の涙なのかなって自分でも最初不思議だったんだけど、なんかもうああいう青春の時が過ぎ去ってしまって二度と戻ることは出来ないんだなーっていう一抹の寂寥感というか。
子供の頃ワクワクしながらプールに向かって、テンションMAXで遊んで遊んで一頻りはしゃぎ回った後の帰り道、あの身体の気怠さと名残惜しい気持ちに似た感情が、この映画を観ていると甦るのです。
もちろん歳をとることも悪いことではありません。
オーウェンみたいに楽しくて(ちょっと行き過ぎた部分もあるけどねw)子供が心から頼ってくれるような大人になれれば良いよね。
うん、私の夏だってまだ終わってないぜ。

結果的にダンカンにとって最高の夏だったんじゃない?
またひとつ良い映画に出会えて、私にとってもひと夏のよい思い出!!
まだまだ暑い日が続きます。
みなさんもそれぞれにとって素敵な夏をお過ごしくださいね!