湯っ子

インサイド・ヘッドの湯っ子のレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.0
ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカの5つの感情が「チーム・ハッピー」として、少女ライリーの幸せのために動いているさまが胸を打つ。ぶつかったりケンカしたりしながらも、どの感情も「ライリーの幸せ」というひとつの目標に向かっているところは絶対に揺るがない。チームワークのお手本のよう。

5つの感情は全く違う表情をしているけど、お互いに作用し、影響を与えあっていて、どこかつながっているみたい。ヨロコビ、カナシミ、イカリは純粋に感情だけど、ビビリとムカムカは生命維持の役割も持っていて、よりプリミティブな存在と思われる。ある場面で、ムカムカがイカリを焚き付けて爆発させ、ピンチを切り抜けるエピソードがあり、これにはなるほど!と思った。

ライリーの内的世界がとても美しい。かつ、あの世界のシステムは発達心理学に基づいて構築されているみたいだ。私は学生の頃に講義はとっていた、というくらいの知識なので、ちょいとwikiってみたら、エリクソンの発達段階と出てきて、あ〜、そんなん習ったなぁと。で、その説からしてもとても忠実に作られていて、これにもなるほど!だった。

主人公ライリーは11歳。これはおだやかで楽しさと喜びに満ちた子供時代にさよならするお話なのだ。作中のある別れには、その愛と自己犠牲に涙せずにいられない。「チーム・ハッピー」はこれから想像を絶するような壮絶な闘いに突入する。そう、それは「思春期」。メンバーたちはそれがどれだけ激動の季節であるかをまだ知らない…、、ふぅ…、、
がんばれ!「チーム・ハッピー」!



新年一作目のこちらは、2日の夜勤中に鑑賞しました。今年も映画は友達!
いつも私の拙いレビューを読んでくださるみなさま、ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
湯っ子

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