うめ

インサイド・ヘッドのうめのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
3.6
 ようやく鑑賞。11歳の女の子ライリーの頭の中にいる5つの感情たちを描いた物語。

 ライリーの感情の芽生えを描いた冒頭のシーンから、ピクサーの想像力に脱帽。人間の頭の構造を、あんな風にカラフルに描けるなんて!しかもただ空想に終わらず、現実(ライリーの経験や成長)に則しているから、物語に矛盾や違和感を生じさせることもない。相変わらず細かい所まで、丁寧に作り上げられている…素晴らしい。

 ストーリーはというと、ライリーの実際のエピソードはそれほど大きな展開はない。しかし反対にライリーの感情たちの動きが忙しなく、いかに思春期の感情がちょっとしたことでも大きく揺れ動いているかがわかるようになっている。こうした心の変化は、思春期を通ってきた者なら誰しも共感できるのではないだろうか。私も所々で、ぐっと来ました。

 ただ物語の核となるヨロコビとカナシミのストーリーについては、想定内だったのが少し残念。鑑賞前に、5つの感情のキャラクターデザインを見た段階で、ある程度予想していたものが見事に的中していたので…その点に関しては、それほど驚きや感動はなかったかな。

 個人的には「記憶」っていう点が結構、胸にぐっと来ました。(ビンボンはありきたりな展開に向かうのに、色々思うところあって涙腺が…)でもあんまり言い過ぎると、ネタバレになってしまいそうなので(笑)ここまでで。安定のクオリティーを生み出すピクサーに今回もやられました。
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