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インサイド・ヘッドのバロウズのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.5
感情の擬人化。正直、こんな設定でストーリーが成り立つのか?と懐疑的だったが見事に裏切られた。
この映画の主人公はライリーという11歳の少女だが、実質的な主人公は彼女の脳内にいる「ヨロコビ」という感情だ。ヨロコビはライリーを幸せにさせるため日々努力するが、そんなヨロコビの足を引っぱるのが「カナシミ」で、映画の序盤では余計なことばかりする厄介者として描かれている。
しかし、悲しみがなくなったらどうなるか?結果的に人間は「ぬけがら」になってしまう。
人間は幸せな思い出だけでは生きてはいけない、悲しみがあるからこそ成長できるのだ。
ライリーのイマジナリーフレンドであるアイツの最期や、「カナシミ」が初めて自分自身の役割を果たすクライマックスシーンには涙腺崩壊、ボロ泣きした。

シナプスがどうたらこうたらでなんとかレセプターだの受容体がどうのこうので、、、とか難しい話は抜きにして、人間が睡眠中に見る「夢」の構造、さらには抽象概念だの潜在意識だの大人でもよく分からないような脳内の仕組みを子供でも楽しめるような冒険活劇に仕上げてしまうのだからピクサーには恐れ入った。
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