“かなしみにこんにちは”
フォローさせて頂いてる方のレビューが素敵でクリップしていた作品。
やっぱり素敵な映画でした。
人間の“頭の中”を舞台にした本作。
それだけに、様々なことを感じさせる作品でした。
あらすじを書いたりこんなお話でしたと紹介するのも良いかもしれないのですが、真っ新な気持ちで観た方が受け入れやすいかもしれない(ご覧になった方の方が多いかもしれませんが)と思ったので、僕なりの感想・おすすめを書いてみたいと思います。
生きている中で、心に波があるのは当たり前のことです。
だけど、悲しい事や辛い事よりも楽しい事だけが続けば良いのにと願いながら過ごしています。
多分、僕だけでなくて多くの方がそうなんじゃないかと思います。
それでも、時々無性に悲しい映画が観たくなったりしませんか?
悲しくも美しいバラードが聴きたくなったりしませんか?
友達と馬鹿話がしたくなったりしませんか?
恋人や友人と喧嘩して、だけど、「何で怒ってるんだろう?」なんて思ったことはありませんか?
喜怒哀楽。それだけでない感情。
繋がってるんですよね。
楽しいことがあったから、寂しいと思ったり悲しいと思ったりする。
寂しさや悲しさがあるから喜びを感じられる。
この映画には“想像”という重要なファクターも登場するのですが、“想像”って喜怒哀楽を知っているからこそ出来ることだと思います。
感情を知っていること、つまり、経験が人を作るということなのだと思うのです。
それでも、ネガティブな感情は持ちたくないと思うだろうし、「ネガティブ、あっち行け!」って振り払う様に自分を鼓舞することもあるかもしれない。
この映画が与えてくれることのひとつは感情との向き合い方だと思います。
辛い事にも構わず進むこと。
楽しさを手放してでも進むこと。
どちらも成長するということだから。
感情のお話だけに、より抽象的な表現ばかりですが、少しでも共感して頂けるところがあったのなら、この作品を是非ご覧になってみて下さい。
物語の構成も、明確な表現も、暗に意味する様な表現もすごくよく出来た作品だと思います。
流石はピクサーですね。
観て良かった。
さいごに
吹き替え版で鑑賞したのですが、図らずも、竹内結子さんが声優を務めていらっしゃいました。
どなたが吹き替えを担当されているかも知らずに鑑賞しましたが、すぐに彼女の声だと分かりました。
本文では感情は繋がっていると書きましたが、繋がったそれらが現れる先はその人です。
顔です。
仕草です。
声です。
いなくなってしまった方が『いま、会いに行きます』や『黄泉がえり』の様に戻ってくることはないだろうけれど、彼女はずっと多くの人の中に残り続けるんですよね。
そんなことを思いました。