せーや

007 スペクターのせーやのレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.6
こらこらこらこら!
慰めの報酬をハブるんじゃない!
グリーンはいいかもしれんけど
カミーユがかわいそうじゃないか!

メキシコシティ、死者の日。
人々が盛大な祭りに酔いしれる中
007は白いスーツの男を追っていた。
彼は誰なのか。なぜ007は彼を追っているのか。

旧シリーズ全部見てから公開日に行くか。
それとも公開日だとバイトがあるから
最後の先行上映を見に行くか。

007のファンの皆様、申し訳ない。
私は誘惑に負けてしまいました。
旧シリーズはこれから見ようと思います。

驚いたのはお客さんの多さね。
しかも年齢層高っっ!若者少なっっ!
どうなってるんだ若者っっ!
若者を代表して謝罪します。

金を下ろすのを忘れて上映ギリギリだったり
隣にMr.ホワイトみたいなオッサンがいたり
何かとハプニングに見舞われながらも
なんとか見ることができました。

結果、素晴らしかったです。
帰りは車の運転が危うかったです。
ワイスピを見たときのようにスピード麻痺を起こしていました。


さて。まずはオープニング。
メキシコシティで行われる「死者の日」。
大規模なロケで圧巻のオープニングを飾ってくれる。
これはクレイグボンドで一番のオープニング。

エロいオープニングクレジット最高。
今までのベストはアデルでしたが
Sam Smithもさすがの美声で。
このOPクレジット、しんみりしたのは私だけ?
前3作の集大成的な感じに仕上がっていて(まあ慰めの報酬ハブかれてるけど)
そしてスペクターの圧倒的な存在感もある。
この時点でテンションとトリハダMAX。
とりあえず女性と触手がエロい。

そして本編スタート。
前作で心機一転したMI6の
内部事情が徐々に明らかになっていく。
どうやらボンドはまた命令を無視したようで。
しかし何か目的があってやっている。
この辺のボンドの命令無視は胸が熱い。
そうなのよ。ボンドは、そうなのよね。

スペクターは意外に序盤で登場。
あのフランツ・オー………まだ名前が覚えられない彼(これからはアゴと呼ぶ)は
意外と早めにお目見えするわけですが
ご対面シーンは、監督お見事と言いたい。
予告編でも見られるっちゃ見られるけど
ご対面への持っていきかた、カメラワーク、最高。

しかしここではまだ正体はボンヤリ。

その後、ボンドは
なんとかして今回のボンドガールとご対面。

マドレーヌは様々な経験を経て
ヴェスパーには無い肉体的な強さ
カミーユには無いボンドへの愛情(まあ慰めの報酬ハブかれてるけど)
Mには無い圧倒的な若さ←

このあたりでようやく
前3作とのつながりや
スペクターの全貌が明らかに。

ボンドガールを得たボンドは
マドレーヌと共に黒幕に近づいていく。

さあ。アゴと再びご対面。
アゴ…もといヴァルツさんは
悪役としてなかなか魅力あります。
ル・シッフルほど冗談通じないわけでもなく
グリーン(まあ慰めの報酬ハブかれてるけど)ほどチンケではなく←
シルヴァほど完全な悪役顔でもなく←
一見お気楽そうな顔とは裏腹な冷酷さ。

あ、拷問あります。痛いです。

そしてここら辺で
ボンドとマドレーヌの絆を深める
渋いセリフが放たれるわけであります。

舞台は再びロンドンへ。

ここからは怒濤の展開。
金かかってんなあと言わせんばかりの
ハデハデなシーンの連続です。


今回ボンドは自らの過去と対峙し
自らの過去にケリをつけなければいけない。
ボンドにとって、それは「生」か「死」か。
ボンド然り、アゴもまた、悲しい人物だったんだなぁ。

クレイグ兄さんは歳を重ねるごとに渋くなる。
しかし相変わらず人妻は好きでしたね。
兄さんは本当にこれで最後なんでしょうか。
最終作と言われる今作ですが
まだまだQやマネーペニー、新Mなど
もっと絡んでほしいキャラがたくさん。

今回はシリアスではありますが
ちょっとした小ネタが気を緩ませてくれて
緩急のついた素晴らしい作品になっていました。

これでクレイグボンドは一段落。
ボンドは次、どのように帰ってくるのか。
せーや

せーや