このレビューはネタバレを含みます
A license to kill is also a license not to kill.
スカイフォールで死んだMから007にだけ残された遺言をもとにメキシコに潜入した007。
そこから見えてきたのは世界の裏社会を牛耳る組織スペクター。
スペクターを追うためにMI6が行動を起こそうとするも、MI5とMI6を統合した新国家保安センターを設置し、00セクションの閉鎖を進めるCと対立し、行動が困難になっていく007。
この状況下においてスペクターの恐るべき野望を阻止するために行動する007を描いたのが本作でした。
前作スカイフォールが、ダニエル・クレイグの007最高傑作でした。
その続編ということで最高の期待値で観た本作。
しかし、本作の黒幕であるブロフェルドが、前作のシルヴァほど何手も先まで先手を打って行動しておらず、動機も不明瞭。最後の逮捕のされ方も情けなく、期待値ほど面白くありませんでした。
しかし、スペクターは、次作ノー・タイム・トゥ・ダイの序章だと思って見ると見方が大きく変わります!
ボンドガールであるマドレーヌの父親で、中盤で死ぬホワイト。
ノー・タイム・トゥ・ダイを観た後でホワイトとマドレーヌの台詞を聞くと、スペクターは大きな物語の中にある作品だったということがわかります。
カジノロ・ワイヤルと慰めの報酬を連続で見ると面白いように、スペクターとノー・タイム・トゥ・ダイは、ぜひ続けて見てほしい。そんな良作です。