このレビューはネタバレを含みます
現実路線のハードボイルドだったダニエル・クレイグ007も、無意味なアクション満載のオールド007に原点回帰した印象。
冒頭の狙撃失敗はまるでシロウト、ヘリアクションも無意味。
何より、兄弟という最大のカードをうまく使えていない。クリストフ・ヴァルツの無駄遣い。それでもうまいけど。
しかし、あれだけの組織にしては、身体検査で時計爆弾くらい外しておかなきゃ。警備員も弱すぎ。心身ともボンドを上回っていたシルヴァに比べ、親父を取られた程度でひねくれるオーベルハウザーは悪役としても小物感が抜けない。シルヴァはMに対する愛憎を語らせる場面で感情移入させる機会があったが、オーベルハウザーにはそれもない。
まあ、ギャグや小物ネタは満載、みんなが楽しめる、ライトな活劇。