高木東

マッドマックス 怒りのデス・ロードの高木東のレビュー・感想・評価

4.8
私、恥ずかしながら2回目でようやくこの作品の素晴らしさに気付いたクチでして。
1回目は正直どう観ていいのかわからなかったんです。
しかしながら、各種メディア・ネットでの絶賛の嵐に、これは何かあると思い、観てみたらばこれがハマったハマった(笑)!

もうあちこちで語られてるんで特に言うことがあんまりないなぁ。
評判が良くて客入りも良いってのは、なんだか本当に嬉しいね。まだまだ世の中捨てたもんじゃないすね。

この作品の「フレッシュなのにクラシック確定」なムードを醸す要因のひとつとして、ジャンキーXLっておいちゃんが作る劇伴で所謂「最新EDM」を使ってないのがあると思う。
このおいちゃん、90年代後半にビッグビートのミュージシャンとしてブイブイ言わせてた所謂クラブ系から出てきた人なのだけど、この作品のこの世紀末感(!)というか狂ってる感じは、広告代理店的についついEDMとかケレンたっぷりに使われそうじゃないですか。
そこを敢えて、電子音系音色は一切排除して(あ、1ヵ所あったか)極めて土着的かつ直線的なビートをはめてったところが素晴らしい。物語も直線だし。
「最新のダンスミュージック」を使い、安易に「イマ」っぽい感じにアップデートしましたよーという目配せとかないのが、非常に男らしい(というか逆に老獪というか)。

あぁ、はやくもう1度観たい。
高木東

高木東