kuro

思い出のマーニーのkuroのレビュー・感想・評価

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
2.5
なんかバランスの悪い作品、という印象が残った。
映像はジブリらしく、すばらしいし、音楽も悪くない。
ストーリーについても、
少女の不安定な精神状況の描写や、ラストの謎の解明など、
よくできてると思う。

ただ、途中で挿入されるエピソードのひとつひとつが、
とても中途半端。
一つ年上の地元の女の子との関係も、
主人公を引き取ったおばさんとの関係も、
滞在先の夫婦との関係も、ほとんど描かれていない。
肝心のマーニーとの交流にしても、
「一日3つ、お互いを知るために質問をしあう」という
重要そうに見える約束も、特に伏線にならずじまいだったし、
全体的に、メインテーマが定まらないうちに
見切り発車的に制作をはじめてしまって、
最終的にひとつの作品にまとめることができなかった感じ。

いっそのこと、眼鏡のおチビちゃんをメインに据えて、
謎解きミステリにしてくれればよかったのに(個人的願望)。
あと、北海道出身者としては、
やはりあの洋館の描写は違和感がありすぎた…。

そういえば、エンディングクレジットにしっかりと
「プロデューサー見習い 川上量生」と書いてあったのが、
面白かった。
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