メイプルわっふるG

思い出のマーニーのメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
3.5
自分嫌いで喘息持ちの少女が療養のため田舎町へ。湿っ地屋敷(しめっちやしき)と呼ばれる古い洋館。そこに住む金髪碧眼の少女と出会い交流を深めていく。

性格の悪さに自覚があるアンナに惜しみない好意を向けるマーニー。ダブルヒロインの仲睦まじさは当然として、里親の母や親戚夫婦の愛情も大したもの。ぶっ倒れるまで夜遊びする都会っ子を、町ぐるみで見守っていたことを本人は気付けただろうか。

それなりの理由はあるものの、大人からの愛情を撥ね付けてしまうのはやはり思春期。苛立ちや暴言が自分の非とわかっていても素直になれないお年頃。
ジブリとしてはずいぶん拗らせてるヒロイン。

見終わった後にイギリスの児童文学が原作と知り、不思議(疑問)ストーリーだったことに納得。
実は、王道でも商業的でもない展開に、制作サイドが話をひねり過ぎてやしないかと思っていた。ありがちストーリーを避けまくった結果のような。
それが児童文学、しかも海外作品となれば、どんなファンタジーでもハッピーになればOKと受け入れられる。

ただ、コレを見た前の作品が「心が叫びたがってるんだ。」という偶然がなんというか。
発した言葉は取り戻せない、という重さを抱えながらの鑑賞。
前情報なしで見るタイプが陥りやすいパターンではある。