ひろぽん

ドロップのひろぽんのレビュー・感想・評価

ドロップ(2008年製作の映画)
4.0
芸人品川祐の自伝小説『ドロップ』の映画版。
私立の中学校に真面目に通っていた主人公信濃川ヒロシが不良に憧れ公立の学校に転校し不良になる事を決め、そこで出会った狛江北中の不良である井口達也達との泥臭い青春物語。

脚本は品川祐の実話半分、フィクション半分で構成されているので面白い。
原作の漫画は全巻読んでるけど、知らない人からしたら登場人物の背景があまり掘り下げられていないので薄く感じるかも。

メインのキャスト陣が2次元の世界からそのまま出てきたかのようで凄い。特に成宮寛貴と水嶋ヒロ!
今は観れない2人の俳優の姿が拝める映画として最高。
実写映像と漫画のシーンを組み合わせた演出凄くいいと思う。

品川祐が監督しているから吉本芸人が多く登場して、ちょっとしたコントの掛け合いもあったり。
特に遠藤憲一と哀川翔の掛け合いは観ていて楽しい!

ヒロシは喧嘩弱くてダサいけど、口だけは誰にも負けない強さがあって嫌いになれないんだよなー。

挿入歌の湘南乃風の『黄金魂』や主題歌の『親友よ』の歌詞はこの作品を体現しててカッコ良い!!

上地雄輔演じるヒデくん最後の最後まで本当に良い人。

品川祐のふざけた理由で転校するエピソードや慕っていたヒデくんの死は実話で彼の人生に大きな影響を与えた出来事。

実在する人物の井口達也は『チキン』や『OUT』という『ドロップ』の前後の時代の不良漫画を描いていて、井口達也の喧嘩狂になった人格がどうやって形成されていったのかを知りたい人には面白いからオススメ。

成宮寛貴も上地雄輔も好きだから自分にとっては最高の作品!


“人はそう簡単に死なねぇよ”

“喧嘩すんのにそんなに理由が必要か”

“来いよ”
ひろぽん

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