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ネイビーシールズ:チーム6のbackpackerのレビュー・感想・評価

3.0
【備忘】凝ったカメラワークがなされるも、「なんだこの無駄な動き??」と思わされるだけなのが非常に残念。特に、チームメイト同士で喧嘩するシーンからの、上官のお叱りをノーカット&人物中心に円を描くようなカメラワーク(最近だと、テネットでは非常に印象深く使われていた。やりようによってはコレか……)は呆然とする。なんだこのいらん動きは……。

GoProの初期のモデルを大量に使い、個人視点や監視カメラ映像として劇中でわかりやすく示しているのは新しいと感じるところも。
脚本は残念ながらとっ散らかってるという印象。
特に、強襲チームのリーダーが、奥さんの不倫に対して苦悩るシーンがしばしば入るが、コレがどうも流れをぶったぎる。「軍人も家族を愛する普通の人間だ」という視点を入れたかったのか、はたまた従軍者に訪れる身内の裏切りという不幸を世に問いたかったのか。なんにせよ、テンポがどうもね……。
上層部のビンラディン捜索チームも、全体的にセットがチープで、捜査過程やらも漠然としているし、内輪揉めの喧嘩シーン(斜視のお姉さんの早口キレ口撃)とかで、煮詰まってイラついてるのは伝わるが、緊迫感はまるで感じられない。いっそのこと、安っぽさ隠しも兼ねて、画面の明度調整して、無理ありまくりなぐらい数段暗くしちゃえばいんじゃない?なんて思うぐらいには残念。

総論、ともかくコレジャナイ感が全体に漂う。が、テレビ映画として作られたことを踏まえれば、むしろ善戦している。お粗末なCGや微妙な演技も逆にコレデイイ。
『ゼロ・ダーク・サーティ』みたいな物を期待してるわけでもないので、イイ塩梅だ。午後ロード枠にはうってつけと言える。
一時期はやたらとビーチ&ビキニ女子の登場する映画を量産していたジョン・ストックウェル監督だが、こういうアクション映画の方向性で、職業監督として頑張っていってほしい(しばらく新作が無いけど……)。
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