レイプ被害に遭った娘の復讐を誓う母親のストーリーを元に、少年法を考えさせる実話ベースの作品。
複数の事件がベースになっているので『許された子どもたち』のような作り方になっている作品で、親の復讐ものとしては『さまよう刃』を思い出しました。
似てはいるものの、同じ子どもはいないし、同じ事件はないので、やっぱり胸が痛いし涙は不回避です。辛すぎるよね、大事な大事な子どもが被害者にされてしまうんだから。苦しいし、悔しいし、殺意が芽生えるのは当然。
加害者はもちろんクズだし人間とは思えないけど、加害者の親がDQN過ぎてぶん殴ってやりたい気持ちになった。DQNというより精神異常者。自分の息子が人様の娘をレイプした事実に、正常な親なら死んで詫びても足りないと思うものだと思うんだけど…。法律も未成年の加害者を守るような法律で、処分も軽い。
そりゃあ母復讐しますわ、という胸くそっぷりで、罪だとは理解しながらも、気持ちは100％母親に加担してしまいます。関係ない人が加害者を攻撃するのはなしだと思うけど、被害者の家族や近しい人なら仕方ないと思ってしまう、私は。それが人の気持ちだもの。
しかも、私がこの母親だったら、もっと残酷な復讐をしてしまうと思う。お母さん、良い人過ぎる。
作品としては、ややチープな設定が目立ったので、事件の重要性、問題性よりそちらに気がいってしまって、作品そのもののレベルが少し下がったと感じたのがもったいなかったな。
だけど、こんな事が起こるこの世界は、本当にどうかしてる。狂ってると思う。
2021-114
