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狂った果実のNp2のネタバレレビュー・内容・結末

狂った果実(1981年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

暴力に傾倒して破滅する青年の話は好き
セリフがおしゃれなのもいいし、チカの服が全部可愛くて現代的

何不自由ない生活の中でお遊びの情事に明け暮れてアバズレのふりしてるお嬢様と、妊娠してもセクキャバで働かなきゃいけないプロスティテュートの対比がエグいね。ファムファタールのためじゃなくて、明るく幸せに生きようとした女のために殺人まで犯す結末は意外。焦点の合わない目で動揺しながら人を刺す気迫と異常さには「野獣死すべし」の松田優作を思い出す

殺人した翌朝、ボロボロの体でいつも通りランニングに出かけるセンスすごいね。暴力とエロ、愛と憎、殺人を犯すほどの狂気と毎朝のランニングは欠かせないという日常、一見まったく別物のふたつがグラデーションを成し、ひとつの現象として完成している様子が好きです。その方が人間っぽいから。
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