CharlieZG

グランドピアノ 狙われた黒鍵のCharlieZGのレビュー・感想・評価

3.0
舞台恐怖症の天才ピアニストが復帰コンサートで狙われるサスペンス。

1音でも間違えたら狙撃される・・・
えっ!何で?
そこがネタなので迂闊に喋れないけど、発表会にせよコンテストにせよ人前で楽器を演奏する時にいちばんの心配事で緊張の元となるのは “間違えたらどうしよう” という不安感、その心理に絡めた発想が実にユニークで面白い。

主役のトム・セルズニックは5年前恩師の難曲「ラ・シンケッテ」をミスった体験がトラウマとなり舞台恐怖症に陥ってしまう、そこからの復帰コンサートという設定が自他共に “間違えたらどうしよう” に繋がりストーリーを面白くしている。

邦題にある “黒鍵” は何故?
白鍵の間にある黒鍵のことかと思ったら、世界3大ピアノの一つ “ベーゼンドルファー”のインペリアル97鍵の低音鍵盤を指している、通常の88鍵に低音9鍵を追加したピアノだが演奏のためというよりふくよかな共鳴を目的としていることから9音全部が黒鍵になっている、つまりそこがポイント。

映画の大半はコンサート本番の演奏シーン、自ら作曲もこなすミラ監督ならでは演出だが、演奏中のやり取りやスマホ操作は突飛過ぎて可笑しい。
犯人からゴチャゴチャ言われながら演奏するトムは天才中の天才なんでしょうね(笑)
それからコンサートホールの設備ってそんな柔ではないよ(笑)

トム役のイライジャ・ウッドは「ロード・オブ・ザ ・リング」の彼、勿論演奏は吹替だけど本当に弾いてるような演技は見事。他にケリー・ビシやジョン・キューザックが脇を固め、メジャー感ある作品だけど評価低い。
展開早いし飽きさせずアイディア1発勝負なところが潔くて私は面白かった。


監督 エウヘニオ・ミラ

キャスト
イライジャ・ウッド
ケリー・ビシ
タムシン・エガートン
アレン・リーチ
アレックス・ウィンター
ジョン・キューザック
ドン・マクマナス
CharlieZG

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