たりほssk

怒れ!憤れ!-ステファン・エセルの遺言-のたりほsskのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ステファン・エセルのことをこの作品で初めて知りました。全体として映像詩のようで、印象深いシーンばかりです。映像一つ一つに込められた深い意味があるのだということはすぐにわかりましたが、予備知識なく見てしまったので、それがどういうことかわからない部分があってそれが残念です。もう少し勉強してからもう一度見るつもりです。
ガトリフ監督作品はいつでも、移民や貧困といった社会問題を鋭く捉えて訴えかけて来ます。この作品も、アフリカからヨーロッパに渡ってきた一人の少女の目線からその問題が描かれていました。見ているだけでなく、椅子から立ち上がれというエセルの言葉が心に突き刺さりました。
ラスト、少女が閉じ込められながらも「きっとうまくいく」と言うのは、未来は厳しいけれども希望を捨てるなと言われているようでしたが、現実があまりに困難なので、何とも胸が切なくなりました。
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