君は怒りを持っているか？
2010年に刊行された、32ページのパンフレット「怒れ！憤れ！」の映像化作品。
著者は元レジスタンス、93歳ステファン・エセル。
つなぐ手を武器に…
世界の不公正を訴えた社会派作品です。
アフリカからヨーロッパにやってきた少女。
家族の為、1人仕事を探しにやって来たのだ。
しかし、警察に捕まっては強制退去させられる日々。
何処にいるのか、何処に向かっているのかも分からない。
ある日辿り着いたのはスペイン。
そこで、若者達による非暴力だが力強い、怒りの声を聞く…
ストーリィはなく、ヨーロッパの移民問題と、真の民主主義を要求する若者達の姿を、強いメッセージ性を込めて捉えた作品でした。
ただ、そのメッセージを見せられるだけで、特に説明が無い為、取り残されてしまうのが残念。
いや、それはヨーロッパの実情について、私が不勉強なだけか…
一歩間違えれば、テロもしくはただのイベント事になってしまうデモ。
しかし立ち上がり、声をあげなければ何も変わらない、変えられない。
そんな思いを、台詞ではなく映像と音楽で訴えかけてくる。
ラスト、少女が叩く拳の音が、今まで流されるままだった彼女を変え、世界を変え、幸せをもたらしてくれますように…
