まぁ郎

怒れ!憤れ!-ステファン・エセルの遺言-のまぁ郎のレビュー・感想・評価

4.5
「無関心はいけない。世の不正義に目をつぶるな。怒りを持って行動せよ。」

と言ったのは
フランス人の元レジスタンス、ステファン・エセル

※君は怒りをもって生きているか? 93歳の元レジスタンスの闘士が、若者たちに怒ることの大切さを語りかけた、わずか32ページのパンフレットが大ベストセラーとなって、欧米の若者の心を動かした。エセルが訴えたのは非暴力のパワー。そのメッセージは、2011年スペイン15M運動にはじまるヨーロッパの大衆運動〈INDIGNADOS(怒れる者たち)〉に火をつけた。パリ・バスティーユ、ギリシャ・アテネ、トルコ・イスタンブール……そしてアメリカの「ウォール街を占拠せよ」へ!この映画は、世界中で大きな注目を浴びたエセルのその著書「怒れ!憤れ!」にインスパイアされたトニー・ガトリフ監督最新作である。物語はあるものの、ガトリフ監督らしく、そのメッセージはむしろ、体の奥に響いてくる音楽と目に焼き付いて離れないイメージで語られる。君は怒りを持っているか?今の日本にエセルが問いかけている。
※公式HPより抜粋

内からくる物凄い熱量、パワーに圧倒された!

日本にはあまり馴染みのないものの、今やヨーロッパ全土に蔓延る不法移民問題と貧富の問題をアテネにやってくる1人の少女の目線で描いた作品

恥ずかしながら作品観るまでステファン・エセルという人物を知らなかったが、魂に訴える熱い人物であったことはよく分かった

こうやって見ると、ヨーロッパの市民は皆、常に本気で戦っている
生ぬるくなく、とことんやりきる
団結した時の力強さとか、決して屈しない固い意志とか

そんなパワーの源流となったのが、ステファン・エセルの「怒れ!憤れ!」だというのだからまた凄い
そしてステファン・エセルは市民に説くのだ、「きっと うまくいく」と

久しぶりに魂を揺さぶる熱い良作に出会えた気がする
こういう反骨精神を見ると、観てるこちらも自然と内に秘めた熱量が湧き上がってくる

そんな気がしてまたらない
まぁ郎

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