このレビューはネタバレを含みます
自宅で。
2014年のアメリカの作品。
監督は「ビー・ムービー」のサイモン・J・スミス。
あらすじ
とある金庫に忍び込んだペンギンズ。しかし、ペンギンに恨みを持つタコのデーブに捕まってしまう。なんとか逃げ出すことに成功するものの、今度はノース・ウィンドというスパイ軍団が現れ、ペンギンズ史上最大の作戦が始まる。
Netflixにて。
「マダカスカル」シリーズは確か2作めまで観た記憶があるんだけど、ほとんど覚えていない状態で本作を鑑賞。
ペンギンズと言えば、確か主人公パーティーに同行するコメディリリーフ的な奴らのイメージで本作でもそんな感じなんだけど、確かアンタッチャブルの2人が声をあててなかったっけか?本作では本職の声優さんがこえをあてていて、これはスピンオフだからギャラ的に難しかったのかなーと思ったら、当時はまだ柴田さんが自粛していた時だったっけ。
ちなみにエンドロールでは同じくお笑いコンビのおぎやはぎが声をあてたキング・ジュリアンがワンシーンだけ登場してるんだけどそちらも本職の声優さんでした(ただ、モートだけ山口勝平さん、それはそれで無駄遣いだけどw)。
で、お話はあらすじの通り、ジャンル的にはスパイムービーといった感じでベニスだったり、上海だったり各地を飛び回りながら、今作の宿敵であるタコのデーブと対峙する。
中でもドリームワークスらしいアクションが楽しくて、個人的に良かったのがデニスでのデーブの手下タコとのゴンドラ上で展開されるチェイスシーン。巧みなカメラワークとテンポで偶然乗船していたギター弾きによる激しめのBGMと相まってものすごい熱いシーンとなっていた!
あと、今作の悪役であるタコのデーブのキャラが優れた科学技術と人間社会ではオクト博士として擬態してスマートに生活する二面性がありながら、その行動理念が「自分の居場所をことごとく奪ったペンギンたちに復讐する」というそれ一点で暗躍している点が面白い。
終盤では遂に念願叶って各国で捕らえたペンギンたちを醜いモンスター化して襲わせるんだけど、人間社会をどうにかしたいっていうんじゃなく、ただペンギンたちの株を下げたいだけなんだね。
で、そこで唯一難を逃れた新人が大活躍するんだけど、それまで「かわいい」という存在理由しかなかった新人が逆にその「かわいさ」でみんなを救うシーンがあったり、モンスター化したリーダーたちがそれまでの形と記憶を失いながらも新人を「仲間」だと思い出すシーンは結構エモい。
また、ライバルチームのノース・ウィンドたちが爆発バックにかっこよく登場したり、負けじとペンギンズたちもアベンジャーズアングルでかっこよく集結したりとそれなりに見せ場を見せてくれるのもイイ!!
新人の活躍やデーブの行動理由によって、「見た目より何をするかが大事」というルッキズムに対するメッセージもいい感じに響いていたと思う。
やはり、マダガスカルシリーズというかドリームワークスだけあってテーマ性もしっかり、技術や演出もしっかりしていて、子ども向け作品にしては大人でも耐えられる面白さがあった作品だった。