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ラブ&ピースのmasayaanのレビュー・感想・評価

ラブ&ピース(2015年製作の映画)
1.0
2015年、シネコンの冒頭に流れる予告で一番(良い意味で)ヤバかったのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だったわけですが、(悪い意味で)一番ヤバかったのはこの『ラブ&ピース』でしょう。

ほとんどのファンが離れ、いわゆる「信者」だけが残ったアーティストだけが漂わせるあの末期的な気配が確かにあり、そこに被せてくる「魂の集大成」という物乞い的な煽りに、死ぬほどダサい歌と、RC流しておけば「分かる」人たちは分かってくれるだろうというような傲慢さ、そして、極め付きは試写会で号泣する女子たちの姿だ。あれでもう観る気が失せた・・・。レンタル化されたのでようやく、勇気を出して観てみました。

いろいろ言いたいことはあるけど、それを文字にする気力もなく、さくっとまとめると「園監督ならここまでメタでやっているのかな?」「いや、もっとここまでコミコミなんじゃない?」というメタな擁護はもう一切必要ないということ。これがこの監督の今の全力なのでしょう。結果的に、ここ5作くらいの中で「へえ~いま園監督ってこんなの撮ってるんだ」ということを知るうえで観る価値がある作品になったのは『リアル鬼ごっこ』だけかと思います。

http://cinemaguide.hatenablog.com/entry/realonigokko

しかし、『ラブ&ピース』は本当にダメだ。ディスを飛ばそうというモチベーションすら湧かない。それって結構、この監督にとっては致命的な気がするんだけどな。しかも、「あ、ここで終わりにしたら格好いいとか思ってそう~」というカットで本当に終わった瞬間、思わず笑ってしまった。一応、園映画は16作ほど観ているっぽいのですが、ワースト候補は間違いないでしょう。
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