けーてぃー

猿の惑星:新世紀(ライジング)のけーてぃーのレビュー・感想・評価

4.4
優等生的一品
超スマートなOPのウイルス蔓延ダイジェストから掴まれる
そして直後の眼のアップ 前作もそうだが見る見られるの関係を強く意識させられる(猿たちに自分たちが見られる)

善悪論ではなく組織と組織が争いに至ってしまう過程を丁寧に映す
外交で穏便的解決を目指すものもいれば、タカ派の急先鋒の様に実力行使に至ってしまうものもいる
途中マルコムとシーザーだったり、息子とモーリスの交流があるからこそ対立構造の切なさが増す

そして終盤にかけて聖書的要素が濃くなる
カインとアベルだし失楽園的
ラストの光の対比も良い 原題Dawn of the Planet of the Apesが回収される
猿たちは夜明け、対するマルコム(人間)は・・・

前作に続いて演技面も素晴らしい
特にコバ 惨劇を起こす前のバカ猿っぽく見せる演技の多重構造がお見事

評価と関係ないが、これ美味いぞと酒を酌み交わすシーンで出てきたのは恐らくジョニーウォーカーの青ラベル?に見えた
さすがに高額で手が出せていないがいつか飲んでみたい