ことのは

猿の惑星:新世紀(ライジング)のことのはのレビュー・感想・評価

4.0
【ヒトの世紀が終わろうとしている。】

猿ウイルス感染で都市が退廃した近未来で、猿と人間の戦争が起きる手前のお話。

前作『猿の惑星: 創世記』 からきちんと繋がっていて、猿ウイルスが蔓延して人類が90%になってしまった世界。

前作の最後で、森に帰って猿の世界を築いて暮らしていたシーザー達が、人間にみつかり襲撃され、あぁ戦争ってきっとこういう風に始まって、こういう風に起きるんだろうな。と思わせるくらい見事な、人間と猿両者の臆病な気持ち、裏切り、権力欲などを、猿と人間それぞれの立場からリアルに丁寧に描かれた映画だった。

この手のハリウッド映画は、アメリカの問題であったり課題を、メタファーとして伝えようとしていて、それでいてエンターテイメントとしても楽しめるから底知れない。
一部の邦画や日本のドラマは、ただ話題性というだけで今日的な問題を取り上げている気がしてならない。

マット・リーヴス監督のこのトーンで、バットマンがリブートされたと思うと楽しみで仕方がない。

今晩『猿の惑星: 聖戦記』を観て、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』をIMAXで堪能しよう。
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